つむぎだよりblog
第二のふるさとへ
2023.01.18
つむぎを始めるまでは、幼稚園に勤めていました。
高校時代、進路に悩んでるころ恩師の一言。「幼稚園の先生とかいいん違うか?」
あぁ、そういう道もあるのか。
それまで思いもしなかったのに、その一言で俄然興味が沸き、導かれるまま幼児教育の道に進んだのでした。
そして、長らくお世話になったその仕事でしたが、人生も半ばを過ぎ、「永い人生、何かもう一回一から始めても
やれることがあるんじゃないかな。」
生活も色々と変化があり、自分を見直すきっかけもあったのです。
そして、そんなことを考え出したらもう後戻りはできない。
前に進むしかない私の性格^^;
二人の我が子をはじめとして、応援してくれた両親や兄のおかげで
大阪の製パンの専門学校への願書を出し、3月末、退職と同時にJRで通学できる近江八幡に引っ越したのでした。
専門学校での楽しかった日々については、またいつかお話しする機会もあるかもですが。
その後、1年間学校で学んだだけで店を開くなんて無理だわ。と考え、修行できる場を探して出会ったのが
野洲でフランス菓子と天然酵母パンのお店をされてる【ル・シエル】でした。
社長は、なんと芦屋の名店「ビゴ」の店でチーフを務めておられ、当時まだまだ日本で知られていなかった天然酵母を
フランスの書籍を読みながら自ら研究開発し、商品として「ビゴ」のお店で売り出されたという経歴の持ち主。
地元である野洲に帰ってきて、地下60メートルから地下水を汲み上げパンを作っておられます。
「人は皆、自然からいただいて生きている。そのことに感謝しながらパンをつくっている。」
そんなパンへの想い。生きておられるその姿勢。そんなことへの共感もさることながら、何よりバゲットが美味しかった
ことに感動!!
ここで働かせて欲しい!
その念が通じて(;^ω^) 結局4年もの間面倒を見てもらいました。
十分すぎるおばちゃん、物覚えも悪くて、動きも鈍い💦
そんな私を見捨てず、とことん付き合い、待って、焦らず自分の思うようにやってごらんと優しく、時に厳しく
思いを込めて作ることの大切さを教え、導いてくださったル・シエルの社長、専務(奥さん)。
ル・シエルで教えてもらわなかったら、今のつむぎはないと言えます。
ホントに、足を向けて寝られないくらい。
さらに、社長のお父様である会長さんは、工房を覗いては、「髙橋さん、頑張りや!」
と、いつも優しいまなざしで励ましてくださって。
今は亡き会長さんにも、決して忘れられない感謝の気持ちがあります♡
休みがうまく合わずご無沙汰していた「ル・シエル」に、今日久しぶりに行ってきました。
「お!幸恵ちゃん!」と変わらない笑顔で迎えてくださる社長はじめ、奥さんやスタッフのみんな。
やはり、ここには何とも言えないあったかい、癒されるような気分のいい気が流れてる。
社長と話していて、何とも高揚感が感じられる、そんな時間でした。
私にとって、つむぎパンの原点である「ル・シエル」
心のよりどころです。
残念ながら、現在は以前ほどパンは焼いておられないので、パティシエみおさんの作るケーキをお持ち帰りして
美味しくいただきました(^^♪